読書会について(第2回「『立法理由』…」)

4/14(木)17:00から開催される第1回読書会「『立法理由』議論の非論理性について」の概要は,次の通りです.

私たちは,実定法規範にせよ,解釈に基づく法規範にせよ,あらゆる法規範には,その拠って立つ理由が必要だと当然のように考えています.しかし,そうした理由と法規範とのあいだに要請される関係,言い換えれば「拠って立つ」ということの厳密な意味は何でしょうか.私たちは,実はこの問いに対して正面から向き合うことなく,いわば無自覚に「立法理由」や「立法趣旨」という言葉を使い,法律を議論した気になっているのかもしれません.この読書会は,そうした素朴な疑問を出発点として,「立法理由」とは何か,それは法体系のなかで実際にはどのような意味を持っているのかを考える企画です.
テーマが実定法的なので,いわゆる法律の得意な学生でないと参加できないのではないかと思われるかもしれません.しかし,担当者としてはむしろ,できれば現在の法解釈学のあり方に疑問を抱いていたり,馴染みがたいものを感じている方に参加してほしいと思っています.この読書会は,担当者自身が駒場の1年生だった頃から民法に興味を抱き,勉強を深めるなかでしばしば感じたある種の違和感・無力感の理由を探るなかで辿り着いた1つの見方を提示するものであり,法解釈学に対して多少なりとも似たような気持ちを持つ人とともに,さらに考えを深めてみたいという思いが込められたものだからです.ですので,2,3類の学生の参加も大歓迎です.もちろん,話の内容は民法一部のごく基本的なもののみに限定し,新3年生の方なら誰でも参加できるようにしてあります.どうぞ遠慮なく,「法解釈学になじめない!」という思いを,ぶつけに来てください.
三類懇親会の読書会としては例外的な形式となりますが,何とか成功させたいと思っています.皆さんのご協力をお願いします.